司会「次の作品はWDです。 コチラは本編の動画がありますのでごらんください。」

 

司会「まずは小池さんに伺いたいのですが、このWDという題名はどういう意味があるのでしょうか?」


小池「WHAT HAVE WE DANE?という言葉のWHAT,のWとDONEのDですね。我々は何をしてきたのか?という意味です。それと、この作品は全部で4章ある作品なんですが、第三章になると会田誠の作った“うんこと出刃包丁”というでかいのが空中でまわっているんですよ。そのうんこのWと出刃包丁のDと掛けているというのもありますね。」

司会「なるほど。(笑)フライヤーには赤、青、黄色と原色が使われていましたが、その色を選んだきっかけやイメージはあるんですか?」


葛西「僕は当初、パパタラフマラというのは、やっていることは凄いけど、底に流れているのはクールな冷たい感じ、と勝手に思っていました。自分でもそうあって欲しいなという気持ちもあったんですかね。なので、色はあんまりつかわないとか、暴れたデザインはしないとか、無意識にやっていたような気がするんです。普段もあんまり色をつかわないことが多いんですけれども。しかしWDの全体構成をきくとものすごいカラフルで、変化に富んでいた。なので今までとはガラっと様相を変えるぞという気持ちになり、お客さんにも入って欲しいというのもありまして、やるんだったら思い切ってとにかく元気な赤青黄色の三原色と黒だけでやってみたらどうかなとおもってやってみました。」


司会「すごく印象的ですよね。そのWDという文字は葛西さんの手描きですか?」


葛西「いや、実はこれは、古くからある有名な活字の見本帳でモンセンというのがありまして、すごいオーソドックスな文字が殆どなんですが、後半の方におもしろい字がたくさん載ってるんですね。若い頃からこのフォントをつかいたくて、天地一センチくらいの小さな印刷物を拡大して、それをそのまま使ったんです。。おもしろい字だなーとおもって。」


司会「ずっと使いたいなーとおもって、つかってなかった・・?」

葛西「そうです。ここでチャンスがやってきたと思って。」


小池「この字体からも僕自身影響を受けていました。」


葛西「あー。」


小池「これも、作品自体をどうフェスティバル化するかという気持ちがあったので、これでもってさらに華やかにしたいという気持ちが芽生えましたよね。」


葛西「僕はドナルドダックのような、ああいうばたばたを感じるんですよね。漫画、みたいな感じもあって。」


小池「そうですよね。」

司会「こちらワークインプログレス(以下WIP)で、途中段階を発表しながら作っていくというような作り方をしているんですが、小池さんWIPというのを簡単に説明していただけませんか?」


小池「こうゆう膨大な作品を一度にやろうとすると物すごく大変で、パフォーマーに限らず、音楽家とかがアメリカ、中国、マレーシアなど、いろんな国から来ていて、そうゆう中で一つ混沌とした二十世紀っていうのはなんだったのかってゆうのを探りたかったところもあったので、やっぱり断片で作っていかないと無理だなってことで、まずは断片で作って、いろんな国で上演して、それを最終的に東京に持ってきているとうゆうような形で作りました。最初は、第一章のI was bornとゆうのを世田谷トラムでやって、第二章のラブレターはオーストラリアでやり、第三章は日本でやってるんですが、第四章は初演をサンフランシスコでやっています。全部断片で作って、まとめたら、四時間半位になってしまって、ちょっと長すぎるなってことで全部切り落とて、結局最終的には休憩入れて三時間半位の作品になりました。」


司会「その途中段階の舞台や稽古は葛西さんはご覧になりましたか?」葛西「この時は見て無かったかも知れないんですけど、やっぱり興味津々で見に行ったことはありますね。見てると一緒に踊りたくなっちゃうんですよ。(笑)良いですよね、稽古風景。」


小池「そうですよね。葛西さんはバドミントンやってるんで、見るといつも「やっぱり体ですよね!」って言って帰っていきますよね。」


司会「小池さんも様々な場面で身体性につてお話しされているので、共通するものがあるのでしょうか。」


小池「そうですね。」


葛西「おもしろいですよねー。」