「ストリート・オブ・クロコダイル 計画2」

 

初演 2004年2月 スパイラルホール


2003年に上演された「ストリート・オブ・クロコダイル 計画1」の続編であり、2年に渡り国内外で積み重ねてきた数々のワークショップの集大成。

 

20世紀初頭にポーランドで書かれたふたつの小説、ブルーノ・シュルツの「ストリート・オブ・クロコダイル」と、ヴィトルド・ゴンブロヴィッチの「コスモス」。シュルツの描いた不気味に歪んだ都市の姿とゴンブロヴィッチの混沌へと向かう奇々怪々な世界を、爽快でコミカルな味付けをベースに、ちょっぴり妖艶なスパイスを調合しながら、現代の物語としてよみがえらせた。変形舞台空間を奔放に駆け巡り、互いに響きあう音、映像、オブジェ、身体が、都市の暗闇を垣間見せ、時にユーモラスに、時にマジメに語りかける。

 

「時が移っても、人間の根源的なところはほとんど変わりはしない。しかし、
情報とテクノロジーは、確実に人の体を不在化させた。ゆえに、現象はきわめて奇っ怪な様相を呈することになる。シュルツの面白さは、その身体不在化の予言、あるいは奇形化の予言に由来する。肉体と精神のズレが生んだ日常的虚構性が、実は大きな「21世紀的現在性」を示しているのではないかと思うのだ。」
—小池博史

 

■作・演出:小池博史
■原作:ブルーノ・シュルツ「ストリート・オブ・クロコダイル」ヴィトルド・ゴンブロヴィッチ「コスモス」
■音楽:カール・ストーン
■美術:田中真聡、小池博史
■オブジェ:田中真聡、宮木亜弥、松島誠、宮地幸
■映像:網代將登
■衣裳:久保薗美鈴
■照明:関根有紀子
■音響:江澤千香子
■演出助手:縫原弘子
■舞台監督:三津久
■宣伝美術:葛西薫、安藤隆、池田泰幸
■出演: 松島誠、白井さち子、関口満紀枝、あらた真生、池野拓哉、熊谷知彦、兼盛雅幸、坂田明日香、菊地理恵、杉山藍子、リー・スイキョン、ジョアンナ・ロイド、岩下徹